葉山花取り踊り             (高知県津野町姫野々 三嶋神社)            2015.10.25

久し振りに、お祭りを見に行ってきました。

室戸市吉良川のお祭り以来だから、気合を入れてお祭りを見るのは1年ぶり。


今回は、40年ほど前に見ることが出来なかった、花取り踊りを見に高知の西へ。

 

片道200km。着いた先は津野町。

合併前は、東津野村・葉山村。(合併して名称が変わると、どうも位置関係がよく分からなくて困ってしまう。)

 

花取り踊り(まあ太刀踊りなんですが)は、高知県に広く分布しているけど、今回見るのは葉山花取り踊り。


 

 


三嶋神社

青地に白抜きの文字で、津野大神御前とか奉納三嶋神社の幟がそこかしこに、立っている。


青地に白抜きの幟は、結構珍しいと思うのだが、青い幟を見ると懐かしいなあ、という地元の人の話し声が聞こえてきた。

 

三嶋と名がつく神社は、大体が伊予の大山祇神社か伊豆の三嶋大社の系列なんだけれど、「満天土佐」の梼原町の三嶋神社について書かれている項目を読んでみると、その両方だということが書いてある。

祭礼行事参加する少女は9人で、4人の女の子が浦安の舞を、1人が大和舞いを舞います。

で、残りの4人の女の子は何かというと、「本役女童」となっていました。

御旅所で神輿の前に榊を手に持って座っていましたから、神様のお世話係或いは代理者といったところでしょうか。(間違っていたらゴメン)


花取り踊りが何時から始まるか分からなかったので、津野町の役場に問い合わせたら、役場の方が神社に問い合わせてくれて、11:30からだということが分かった。

実際に始まったのは12:00過ぎで、この三嶋神社の境内で花取り踊りが踊られる。


祭りに参加する人達、おばなれ(徳島ではお練り、と呼ぶ)の連中や花取りの踊り手たちは、三嶋神社の前を流れる新荘川で禊をしてから祭礼行事に参加する。

 

はっきりと見たわけではないので、よく分からないけど、白い四角い紙とその上に何か乗っているようなのだが、それこの川に流して穢れを祓うのだろうと思う。

 

子供たちの写真で手元の紙を写した写真があったので、拡大してみたら白い紙には人の絵が描かれていた。

所謂形代というやつですな。

 

紙の上に一緒に乗っかて居るのは、木の枝みたいに見えるのだけれども、社務所の人に聞いておけばよかった。



 

禊を終えた踊り手達は、先ず宮司の前に整列して、宮司の祝詞を受ける。

これが結構長い時間を要したが、何を言っているのかよく分からなかった。

 

祝詞を受けている間中、太鼓を持った音頭取りが太鼓を打ち鳴らしている。

 

この後、その音頭取りがしめ縄を刀(真剣だった)で切って、踊の場を作りそこで踊るのである。


葉山花取り踊り

葉山村の花取り踊り、ということで葉山花取り踊り。

 

衣装がカラフルで美しいです。

祭り衣装がカラフルだと嬉しくなります。


御旅所

おばなれの一行は、三嶋神社を出発して途中花取り踊りなどをしながら、ここ御旅所までやって来る。


浦安の舞やら大和舞い、花取り踊りがここで執り行われ15:00頃終了する。


津野山古式神楽

昭和55年2月1日に津野山古式神楽は「土佐の神楽」9件のうちのひとつとして、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

 

この日に、ここで見られるとは思っていなかったのでチョーラッキーでした。

 

朝7時に到着した時に、町内放送で総合福祉センターで3時から津野山古式神楽の公演がある、というのが放送されていました。

花取り踊りが終わって行けるのであれば見に行こうと考えていたら、おばなれが行きつく御旅所が福祉センターのすぐ隣だったのは、なんとよく考えられたことか、と感心した。

 

御旅所では、花取り踊りや大和舞いが演じられるので、そこに沢山の町民が集まってきているのであるが、その人たちをそっくりこの第1回姫野々まつりに呼び込もうという作戦なのである。

 

作戦は見事に的中し、当初配置していた椅子では足りずに「山探し」が終わったあとで、急遽追加しなければならないほどにひとが集まった。

 

津野山古式神楽は、全演目17番を通しでやると8時間かかるそうなのだが、今回はその中から定番中の定番である「山探し」と、これまた観客と一緒に盛り上げられる「恵比須舞」が30分間に亘って行われた。


一般的には、梼原町の津野山神楽が有名でネット上の記事も多いが、ここ津野町でも3つの神社が持ち回りで、全演目17番を舞っているということを、津野山古式神楽保存会の会長さんが、この舞台の前説で言っていた。


11月にあると言っていたので、行ってみたいのだが30日に梼原町の神楽を見に行く予定なので、また来年ということにしておこう。

 

高知県のHPの解説によれば


国指定土佐の神楽のひとつ。
   藩政期には、現在の梼原町と津野町の一部の地域を合わせて津野山郷と称し、1つの行政区で、梼原掛橋家を
  中心に1つの神楽組があり、津野山神楽として郷内の秋祭りに奉納巡行していた。
   昭和23年梼原町保存会が結成されたことにより、東津野村保存会も結成されて以来、津野山神楽は2つの神楽
  組に分立し、東津野村(現:津野町)では津野山古式神楽とも称している。
   宮入り、身潔(みそぎ)、神楽由来、幣舞、手草、天の岩戸、悪魔祓、花米、二天、山探し、弓舞、鬼神退治、猿田彦、
  長刀、妙見、四天の演目がある。
   梼原神楽とは多少舞所作に差異が見られる。
   11月15日河内五社神社(北川地区)、16日三嶋神社(高野地区)、19日諏訪神社(芳生野地区)にて奉納。


とある。