1984.4.29 撮影 Olympus OM-2,OM-4
この野口の鹿踊と滝原の顕拝は、田植踊の前に踊られた。田植踊を見るためだけに行っていたので、見ることが出来たのは、予定していなかっただけに嬉しくなってしまった。
野口鹿踊(のぐちのししおどり)
宮城県はこれまた、鹿踊が多くあるが、他の地域の鹿踊りが白く長い角を付けた鹿であるのに比べ、この野口鹿踊は写真のような鹿頭になっている。
因みに、「しかおどり」ではなくて「ししおどり」である。
本来は、盆の季節に先祖供養の踊りで、五穀豊穣、悪魔退散、家内安全を祈願する。
踊庭には二軒四方の四隅とその中央に五色の五行旗を立てて注連縄を張り、子供たちが鐘をならす。
鹿踊は、約300年前に起源をもち馬場村野口に伝わったという。陰陽五行の古い信仰に基づいた姿形が、踊庭や装束などに残っている、とされている。
昭和47(1972)年10月11日に宮城県無形民俗文化財に指定されている。
現在は3月の第1日曜日もしくは第2日曜日に、 沢口与蔵の墓前で踊るほか、4月29日秋保大滝不動尊の祭礼で演じられる。
滝原の顕拝(たきはらのけんばい)
平成3(1991)年8月30日に宮城県無形民俗文化財に指定されている。
口伝によれば、滝原へは寛政3年(1791)ころ江戸から伝えられたとされる。普通、"剣舞"であるが、滝原では"顕拝"と記し珍しいが、その理由は不明 である。装束や芸態の随所に修験道の古い信仰の姿形がみられる。滝原では、先年までは盆の16日に「巻物開き」を行い、村を巡って先祖の供養踊りを行って きたが、現在は4月29日に行われる秋保大滝不動尊の春祭で演じられている。
(宮城県文化財保護課のホームページより転載)
確かに普通、"剣舞"であるが、先祖を供養するための踊り念仏なので、もしかしたら顕拝が正しいのかも。
秋保は民俗芸能の宝庫で、このほかに「馬場愛宕神社神楽(仙台市無形民俗文化財)」「秋保神社神楽(仙台市無形民俗文化財)」がある。
2011.4.4 記
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