高雄神護寺

1974年11月16日に撮影した京都の高雄神護寺の写真です。36年前のものです。

リバーサルフィルムです。所謂ポジフィルムですが、随分と退色しています。赤色しか残ってない様な、緑色、青色がかなり無くなっています。暗退色というやつですが。(光が当たって退色したものではなくて、光が当たらなくて退色していったので、暗い退色というので暗退色です。)

 

一般的に、退色補正の手順は

①赤色を下げ、青色を上げる

②バランス調整

③彩度上げ

④RGB毎に明るさ下げ

⑤コントラスト上げ

⑥アンシャープマスク

となりますが。

 

 

①フィルムをスキャンした補正無しの原画」です。

 

②SILKYPIXで補正をしました。随分と暗い色合いになっていますが、緑はそれなりに発色しています。

 

③そのままの状態で、Gimpで彩度を上げました。

かなり、赤色がどぎついでしょう。

 

④そこで緑を増やすと(というより黄色がかっています)、かなりイメージが変わってきます。

 

⑤多分これが、一番元の写真の色に近いのじゃないか、と思うのですが、シャープさに欠けています。

これは、ubuntuに入っていたshot-wellを使いました。色合いの調整は非常に楽ですが、アンシャープマスクの掛け方がわかりませんでしたので、眠い結果になっています。


花の吉野(1979.04.14)     2011.02.27

いずれも、左端が原画で右端がギャラリー「春」にアップしている最終です。

 

早朝の撮影のため、全体に青っぽくなっています。これを近景の桜だけ何とかしようと補正をしています。

近景の桜の選択方法をGimpの2つの方法でやっていますが、結果的には、面倒でも「自由選択」で範囲指定した方が結果はいいようです。

 

特定色で「色域を選択」して補正をかける方法では、桜の花びらの色を選び、これに明度と赤色を補正しピンク色のイメージに近づけるといった方法をとりましたが、これだと選択する色が非常に難しくなってきます。余計な部分までが選択されます。また桜の花びらだけが強調されてバランスが崩れてしまいます。

 

色補正をしたそのあとで、アンシャープマスクをかけて最終形となるのですが、選択を解除して全体に掛けてしまうと、遠景の朝霧に霞んだ風景が損なわれるので、選択した近景の桜の部分のみアンシャープマスクをかけました。

 

多分これでいいと思う。


コントラストの強い場合      2011.09.03

水苔の庭に、光が差し込んで木漏れ日をつくってくれた。

 

ただこのままだと、コントラストの非常に強い画像になって、光の当たらない部分が黒く潰れてしまって、水苔の瑞々しい感じが出ていない。

 

で、補正をかけてみた。

 

1.「コントラスト」を弱める。

2.「明るさ」を明るくする。

3.「彩度」を上げる。(コントラストを弱めると、同時に彩度も下がってしまうため)

4.「輝度」を上げる

5.「アンシャープマスク」をかける

 

という手順になるが、どれくらいの量が適正化は、本人の美意識によるから、まあ試行錯誤かな。

 


Gimp アンシャープマスク       2012.01.11

シャープ化の際に色の歪みが起こるのを防ぐため、 画像をHSVにチャンネル分解して明度 V チャンネル上にだけフィルタをかける。

そのあとまたHSV画像に合成する。

 

まずは画像ウィンドウのメニューより 「色」→「色要素」 →「チャンネル分解」でダイアログを開く。

必ず 「分解したチャンネルをレイヤーに展開」 にチェックを入れる。

取り出すチャンネル「色モデル」で「HSV」を選択

「OK」 をクリック。

これで 3 層の灰色濃淡で描かれたレイヤーからなる画像が生成される。

レイヤーはそれぞれ色相、 彩度、 明度を表している。 (混乱を防ぐため元画像は閉じておく。)

明度レイヤーを選択したらここでシャープ化フィルタを適用する。

そのあとは同じレイヤーを選んでから処理を逆に辿る。

画像ウィンドウのメニューより 「色」→「色要素」→「チャンネル合成」

注:「再合成」を選んではいけない。

「チャンネル合成」ダイアログ

「合成チャンネル」で「色モデル」で再び「HSV」を選択。

「OK」をクリック。

 

これで元の画像から明度の要素でシャープ化されたものが手に入る。

半径(R):5.0  (0.1~120.0)

シャープ化される輪郭周辺の画素数を決めることになる値。

画像の境界線の幅(画素数)を設定する。数値が大きいほど強くなる。強すぎると画像がボッテリした感じになるので注意する。

高解像度の画像なら半径に大きな値がとれる。 画像のシャープ化はいつもその最終解像度で行なう。

 

量(A):0.50  (0.00~5.00)

シャープにする度合いを設定する。

数値が大きいほど強くなる。強すぎると画像の境界がギラギラした感じになるので注意する。

 

しきい値(T):0 (0~255)

シャープにする範囲を設定する。数値が小さいほど広い範囲がシャープになる。

数値が小さすぎると画像がザラついた感じになるので注意する。

シャープ化したくない滑らかな色変化の部分を適用しないようにできるので、天空や水面のような被写体をザラついた感じにしなくて済む。

 

おそらくどれくらいが適正なのか分からないと思うので、取り敢えず既定値で実行してみると良い


Gimp ハーフND Filter もどき        2012.01.09

海の朝焼けの写真を撮ると、水平線を境にして「空」と「海」の部分では、かなりの明暗差があるので、空の部分が露出オーバーになるか、海の部分が露出不足になった画像になってしまう。

これをさけるために、ハーフNDフィルターを装着して、「空」と「海」の明暗差を極力抑えるようにするのであるが、

 

KenkoなんかのLEEハーフNDフィルターなんかを揃えると、定価で

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合計だと10万円近くもするから、これだとレンズが1本買えてしまう。

 

そこで、これと同じような効果をGimpで実現しようというわけだ。

結構姑息ですがビンボーなもんで。

(HDRでもいいような気もするけど。)

Gimpでの手順は

1.編集したい画像を「開く」で、レイヤーの「背景」とする。

2.次にこの画像の「レイヤーの複製」を作る。(背景コピーの名称のレイヤーが出来る)

3.この「レイヤーの複製」の名前を「ND Filter」に変更する。(別にしなくても処理自体に関係は無い)

4.ND Filterレイヤーの色を「レベル」または「トーンカーブ」で明度などの調整を行う。

 この場合、調整をする箇所は「マスク」で透過する場所である。

5.このレイヤーで右クリックして、「レイヤーマスクの追加」をする。

 この時「追加マスクオプション」は「白」を選択する。

6.メインのツールボックスの背景色と前景色は既定値では「黒」「白」となっているので、入れ替え矢印をクリックして「背景色」と「前景色」の入れ替えをする。

7.ツールボックスの「グラデーション」を選んで、「暗色」から「明色」に向かってグラデーションの線を引く。

 これで、NDフィルターと同等のものを作り上げる。

8.最後に、特に影の部分は、それらがレイヤーのNDフィルター層に画像に引っ張られて少し平坦になる傾向があるので上位レイヤの画像の彩度を上げる。

9.レイヤーの結合する。(アンシャープマスクを実行しないのであれば不必要)

10.アンシャープマスクをする。

11.最後に「名前をつけて保存」をすると、自動的にレイヤーの合成(レイヤーの結合が行われていれば不必要)が行われて、希望する画像が出力される。


画像サイズの違いによる見え方   2012.12.03

横800pix
横800pix
横900pix
横900pix
横1024pix
横1024pix

こうやって眺めてみると、900pixが1024pixより画像がシャープに見えます。

不思議ですよね。

 

でもって、これからこのHPに掲載する画像サイズは

 

横位置の写真の場合は、横900pix

縦位置の写真の場合は、縦675pix

 

で、この Jimdo SYSTEM によるHPはリサイズします。